福祉用具専門相談員とは?仕事内容、資格、悩みなどをわかりやすく解説!未来は明るい?

福祉用具専門相談員とは。その仕事と役割、悩みとは? 介護コラム
いえケア(在宅介護の総合プラットフォーム)

いえケア 編集部

在宅介護の総合プラットフォームいえケアです。
いえケア編集部では主任介護支援専門員としての地域包括支援センター相談員や居宅介護支援事業所管理者などの介護分野での経験を活かし、在宅介護に役立つ記事を作成しております。

このような質問をいただいたので紹介します。

ご利用者
ご利用者

いつも車いすとベッドを見てくれるお兄ちゃんがいるけど、あれは何屋さんなのかな?時々来るけど。車いすを納品する運送業者じゃなかったの?

いえケア編集部
いえケア編集部

運送屋さんではなくて、正しくは「福祉用具専門相談員」です。福祉用具をただ運ぶだけではなくて、適切な福祉用具を選定して、調整して、安全に利用できるようにメンテナンスもしてくれる福祉用具のプロです。福祉用具だけじゃなくて、住宅改修の相談などにも対応してくれますよ。

福祉用具専門相談員は、福祉用具を活用して利用者やその家族の自立支援を行い、持っている能力を最大化するためのサポートを提供する専門家です。

介護保険サービスを受ける利用者や家族にとって、福祉用具専門相談員の存在は欠かせません。彼らは、福祉用具の適切な選定や提案、そしてその使用方法の指導を通じて、利用者がより快適で安全な生活を送ることができるように支援します。今回は損な福祉用具専門相談員について紹介します。

記事の最後に福祉用具専門相談員の業務効率化のための無料サービスを掲載しています。住宅改修理由書を作成するウェブサービスです。そちらもぜひご確認ください。[福祉用具専門相談員業務効率化]

【この記事を読んでほしい人】

  • 福祉用具のレンタルを利用している方
  • 福祉用具専門相談員の仕事に興味がある方
  • 福祉用具専門相談員と普段かかわりのある方

【この記事で解説していること】

  • 福祉用具専門相談員の仕事内容と資格取得方法
  • 福祉用具専門相談員の抱える悩み

福祉用具専門相談員とは

自立支援の重要性

立位・立ち上がりの練習

福祉用具は、日常生活の中で様々な支援を提供し、利用者が自立した生活を送るための手段として不可欠です。しかし、多様なニーズがある利用者それぞれに、適切な福祉用具を選定し、正しく使用してもらうためには専門的な知識と経験が必要です。
利用者の個々のニーズに合わせた適切な支援を提供するために、プロフェッショナルである福祉用具専門相談員が必要になるのです。

利用者の持っている残存能力を最大化する

福祉用具専門相談員は、福祉用具を活用することにより、利用者が持っている残存能力を最大限に活用することを目指します。利用者の個々の状況や希望を十分に理解し、福祉用具を選定する際には、その人の能力やライフスタイルに合わせた最適な選択を行います。
また、福祉用具の正しい使い方やメンテナンスを行うことで、利用者が自信を持って、自分らしい生活を送ることができるように支援します。

安心と快適を提供するプロフェッショナル

福祉用具専門相談員は、利用者や家族にとって安心で快適な生活を実現するためのプロフェッショナルです。彼らの専門知識や経験によって、利用者がより良い生活を送るための手助けを行います。
在宅介護の現場で不可欠な存在である福祉用具専門相談員の役割は、利用者やその家族の生活に寄り添い、豊かな生活の実現を支援することにあります。

福祉用具専門相談員の仕事内容と求められるスキル

福祉用具専門相談員の具体的な仕事内容と求められるスキルについて解説します。

1. 利用者のニーズを把握する

福祉用具専門相談員は、利用者のニーズや要望を正確に把握する能力が求められます。コミュニケーション能力や話を聴いて理解する力、共感する姿勢が重要です。また、利用者の身体的な特性や日常生活の活動範囲、移動の環境などを正確に把握するための観察力や洞察力も必要です。
ケアマネジャーや理学療法士・作業療法士といったリハビリスタッフ、看護師といった様々な他職種と連携することも必要になるため、コミュニケーションスキルも非常に重要です。

2. 適切な福祉用具の選定と提案

リハビリの様子

福祉用具の適切な選定と提案には、豊富な知識と経験が必要です。福祉用具の種類や特性、機能、安全性などに精通していることが求められます。ケアマネジャーの提案するケアプランの目標を実現するために、最適な方法は何か、どんなリスクがあるのかなどを的確に判断しなければいけません。

リハビリ専門職は利用者の動作についての知識や経験が豊富でも、福祉用具の選定に関してはキャッチしている情報が古かったり、限られている場合があります。そのため、福祉用具専門相談員の知識や情報量は利用者の生活を支える大きな力になります。

また、利用者のニーズに合わせて適切な福祉用具を選定する能力や、効果的な提案を行うための説得力や説明力が必要です。

介護保険の対象となる福祉用具についてはこちらの記事にまとめています。

3. 使用方法の説明

福祉用具の正しい使用方法や取り扱い方を理解し、利用者や家族に説明することが必要です。わかりやすく説明する能力やコーチング能力が重要です。福祉用具が正しく使われていない「誤用」が起きている場合、利用者の生活に悪影響が出る場合や、別の問題が生じてしまう可能性、または事故につながるリスクもあります。

4. アフターケアやフォローアップ

床置き型手すり

利用者の安全と快適な生活をサポートするためには、アフターケアやフォローアップを行う能力が求められます。貸与(レンタル)している福祉用具は定期的なモニタリングやサービス計画の作成が必要になります。モニタリングの結果をケアマネジャーに報告する必要もあるため、状況に変化がないか、適切な利用ができているか、報告するコミュニケーション能力も必要です。
また、利用者や家族との信頼関係を築き、持続的なサポートを提供する能力も重要となります。

このように、福祉用具専門相談員には、コミュニケーション能力や専門知識だけでなく、利用者のニーズに対する敏感さや共感する力、課題解決能力など、幅広いスキルが求められます。これらのスキルを活かし、利用者やその家族がより良い生活を送るためのサポートを提供することが福祉用具専門相談員の役割です。

福祉用具専門相談員の資格取得方法

福祉用具専門相談員としての働くためには、資格を取得する必要があります。その取得方法や条件について解説します。

福祉用具専門相談員講習を受講する

福祉用具専門相談員として働くためには、都道府県知事が指定した指定講習事業者が実施する福祉用具専門相談員指定講習を受講することが必要です。この講習は通常、50時間のカリキュラムで構成されており、修了後に筆記試験(修了評価試験)が行われます。
難易度の高い試験ではないので、講習をしっかり聴講していれば合格できる内容です。合格すれば、福祉用具専門相談員の資格を取得できます。

国家資格保有者の場合は受講不要

看護師や介護福祉士など、福祉用具に関する知識を有する国家資格保有者は、指定講習を受講せずとも福祉用具専門相談員として働くことができます。具体的には以下の資格保有者が対象となります。

介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師/准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士

一部の資格では、2015年の制度変更により福祉用具専門相談員としての業務ができなくなりました。具体的には以下の資格です。

ホームヘルパー2級・1級、介護職員基礎研修、初任者研修

福祉用具専門相談員講習の受講資格

福祉用具専門相談員指定講習には特別な受講資格は必要ありません。介護関係の知識や経験を問わず、幅広い年齢層の方が受講可能です。

福祉用具専門相談員の悩み

福祉用具専門相談員の悩みトップ5

福祉用具専門相談員は何を不安に感じているか

福祉用具専門相談員が、在宅介護を支える縁の下の力持ち、頼れる存在であることがわかりました。

そんな福祉用具専門相談員は、普段の業務の中でどんなことに悩みや不安を持っているのでしょうか。

介護労働安定センターが調査した介護労働実態調査では、福祉用具専門相談員の悩みや不安についての調査項目があります。

不安・悩み割合
利用者に適切なケアができているか不安36.4%
人手が足りない30.3%
利用者と家族の希望が一致しない27.3%
健康面の不安24.2%
仕事内容の割に賃金が低い24.2%
労働者調査「介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」 :介護労働安定センターより

ひとつずつ見ていきましょう。

1. 利用者に適切なケアができているか不安
福祉用具専門相談員は、利用者の健康や安全を確保するために責任を負っています。しかし、利用者の状況やニーズが多様であるため、適切なケアを提供することが常に難しいと感じることがあります。また、介護業界での経験の少ない福祉用具専門相談員や若い福祉用具専門相談員も多く、単独で行動することが多いため不安を感じているという傾向が明らかになっています。

2. 人手が足りない
福祉用具専門相談員の人手は不足しています。特に、高齢化社会の進行や在宅の介護保険サービス利用者の増加に伴い、ますます多くの人々が福祉用具を必要としています。
さらに、介護保険制度上で義務付けられた書類作成などの事務負担も大きく、人手不足の問題が深刻化しています。

3. 利用者と家族の希望が一致しない
利用者とその家族の間で希望や要望が一致しないことがあります。本人の希望は「歩きたい」でも、家族は「転んでほしくない」という場合など、双方の希望が相反することもあります。その他、住環境のスペースの問題・費用の問題などが課題になることもあります。福祉用具専門相談員は、利用者のニーズを理解し、家族との調整を行う必要がありますが、両者の間で異なる意見や要求がある場合、調整が難しくなります。
また、制度設計上、介護保険で対応できないパターンなどもあり、状況に応じた対応策の提案も求められます。

4. 健康面の不安
福祉用具専門相談員は、自身の健康状態に関する不安を抱えることがあります。重い福祉用具を運搬するなども多く、体力的な消耗も大きな仕事です。腰痛などを発症することもあります。

5. 仕事内容の割に賃金が低い
福祉用具専門相談員は、責任の重い仕事を担っていますが、その仕事内容に比して賃金が低いと感じることがあります。長時間労働や肉体的・精神的な負担が大きいこと、知識や経験が求められること、さらに過大なノルマを求められることもあります。福祉用具専門相談員という仕事が報酬に見合った評価が得られていない仕事だと感じることがあります。

福祉用具専門相談員の特徴と苦労

悩む福祉用具専門相談員イメージ

福祉用具専門相談員は、人間関係を重視し、利用者や家族とのコミュニケーション能力が高い人々が多いです。また、利用者の自立支援を実現することを目指し、提案能力や課題解決能力を駆使しています。

一方で、福祉用具専門相談員は、利用者のニーズに応えるために柔軟性を求められ、ストレスや負担が大きい職業です。経験や知識が求められる反面、人手不足や賃金の低さなど、待遇や労働環境が十分整備されていない面もあります。

福祉用具に関する仕事内容も制度改定により大きく変わり、市場には新たな福祉用具も誕生します。そのたびに新しい知識も必要になるため、常にアンテナを張り、情報をキャッチしていくことも求められます。

2024年の制度改定で盛り込まれた福祉用具選択制についてはこちらの記事にまとめています。

まとめ

福祉用具専門相談員の仕事について紹介しました。

福祉用具専門相談員が適切な福祉用具を選定し、住環境を整備することによって、介護者の負担軽減や利用者の自立支援を実現する近道となります。介護職員の人手不足が進行する中、介護職員や家族等のマンパワーに依存するのではなく、福祉用具で解決を目指すことは大きな価値を持ちます。根拠に基づいた効率的なサポートを行えることから、福祉用具への期待はますます高まっています。

今後も福祉用具専門相談員の活躍の機会はどんどん広がっていきます。

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この記事を執筆・編集したのは

いえケア 編集部

在宅介護の総合プラットフォームいえケアです。
いえケア編集部では主任介護支援専門員としての地域包括支援センター相談員や居宅介護支援事業所管理者などの介護分野での経験を活かし、在宅介護に役立つ記事を作成しております。
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