要介護3とはどんな状態?他の要介護度との違いやサービス、費用の目安などについて解説

要介護3ってどんな状況? 介護コラム

この記事を監修したのは

介護認定審査会委員/株式会社アテンド代表取締役

河北 美紀

要介護3は、7段階ある要介護度(要支援を含む)の介護状態が重い方から3番目に位置し、要介護2よりもできることがさらに限られてきています。要介護3になると、これまで以上に本人や家族の身体的・精神的負担も大きくなっている可能性があり、介護する側の負担を軽減する方法も考えなければなりません。ここでは、要介護3と認定された方のご家族のために、利用できるサービスや費用の目安などについてご紹介します。

★こんな人に読んでほしい!

  • 要介護3と認定された方の介護者
  • 同居介護か施設入居で悩まれている要介護3のご家族の方
  • 要介護3で利用できるサービスやかかる費用が知りたい方

★この記事で解説していること

  • 要介護3とは、日常の生活動作において全面的な介護が必要となる状態で、特に排泄や入浴を自力で行うのはリスクを伴うことから、困難となる
  • 要介護3で入居できる施設に関して、要介護2との大きな違いは特別養護老人ホーム(特養)への入居が可能になること
  • 要介護3の支給限度額の目安は27万480円(1単位10円で計算)で、要介護2より7万以上増額される
  • 要介護3の一人暮らしも可能とはいえかなり難しく、ケガや転倒などのリスクがあるため、同居や施設への入居を検討するのがおすすめ
  • 要介護3の期間で、将来的な介護を見据えた話し合いを家族ですることも大切

1. 要介護3とは?他の基準との違い

1-1. 要介護3とは、日常の生活動作において全面的な介護が必要となる状態

要介護3

要介護3は、日常生活動作においてほぼ全面的な介護が必要となる状態です。排泄や、入浴を自力で行うのが困難になり、身だしなみや衣服の着脱にも全介助を必要とする方が多いです。要介護3の認定者数は年々増加しており、内閣府の高齢社会白書によると約86万人(2019年時点)*1の方が要介護3と認定されています。

1-2. 要介護認定の基準

要介護度は一次判定と二次判定によって認定されます。

・一次判定

認定調査員による訪問調査やかかりつけ医(主治医)の意見書に基づくコンピュータ判定により「要介護認定等基準時間」を算出

・二次判定

一次判定の結果をベースに、かかりつけ医の意見書や認定調査結果における特記事項をふまえ、介護認定調査会による審査で最終的な要介護度が決定

一次判定で算出された要介護認定等基準時間は、あくまで認定調査結果を機械的に数値化したもので、実際の介護時間とは異なりますが、要介護度の目安になるため確認しておくとよいでしょう。要介護3の要介護認定等基準時間は70分以上90分未満となっています。

要介護認定等基準時間の分類*2

要支援1要介護認定等基準時間が25分以上32分未満又はこれに相当すると認められる状態
要支援2/要介護1要介護認定等基準時間が32分以上50分未満又はこれに相当すると認められる状態
要介護2要介護認定等基準時間が50分以上70分未満又はこれに相当すると認められる状態
要介護3要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態
要介護4要介護認定等基準時間が90分以上110分未満又はこれに相当すると認められる状態
要介護5要介護認定等基準時間が110分以上又はこれに相当すると認められる状態
要介護認定

要介護認定等基準時間は、5つの分野の介護行為ごとに必要な1日当たりの時間を推計して合計したもので、1分間タイムスタディという特別な方法で算出されます。

正しい要介護認定がされなかったと感じた場合、介護認定審査会への審査請求(不服申立て)や区分変更の申請もできます。しかし、介護認定審査会への審査請求は、認定の過程に違法性や不当な扱いがあった場合に請求されることが多いです。そのため、正しい要介護認定がされなかったと感じた場合には区分変更の申請をするのが現実的です。ただし、区分変更の申請をしたからといって、必ずしも希望の要介護度に認定されるとは限らず、判定によっては現段階の要介護度よりも低くなる可能性もあります。まずは、担当のケアマネジャーやかかりつけ医などに相談しましょう。

1-3.要介護2と要介護3の違い

要介護3では、「要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態」となっており、要介護2よりも介護にかかる時間が長くなります。

要介護2は日常生活において、部分的な介護が必要ですが、要介護3では、ほぼ全般的に日常生活の動作に介護が必要となります。

要介護度別の状態像目安*3.4.5.6.7

要介護2要介護3
立ち上がり・歩行不安定で、支えが必要。起き上がりや姿勢の保持も不安定、あるいは自力では難しい場合があり、部分的な介助が必要立ち上がり、歩行に介助、常時見守りが必要。起き上がりや姿勢の保持も自力では難しく、部分的な介助が必要
食事自力で可能なケースもあるが、部分的な介助が必要自力ではできないことが多く、部分的な介助が必要
トイレ・入浴自力でできるケースもあるが、部分的または全般的に介助が必要自力では難しいことが多い。衣服の着脱などでも部分的または全介助が必要
認知機能人によっては理解力の低下やBPSDとよばれる行動・心理症状(介護者の時間が取られてしまう行動)がみられることがある理解力の低下やBPSDとよばれる行動・心理症状(介護者の時間が取られてしまう行動)を伴うケースが増える

1-4. 要介護3と要介護4の違い

要介護4では、要介護3の状態に加え、さらに介護が必要とされる場面が増えてきます。

要介護度別の状態像目安*3.4.5.6.7

要介護3要介護4
立ち上がり・歩行立ち上がり、歩行に介助、常時見守りが必要。起き上がりや姿勢の保持も自力では難しく、部分的な介助が必要立ち上がり、歩行に全面的な介助が必要。起き上がりや姿勢の保持も自力では難しく、部分的な介助が必要
食事自力ではできないことが多く、部分的な介助が必要自力ではできないことが多く、一部介助もしくは全介助が必要
トイレ・入浴自力では難しいことが多い。衣服の着脱などでも部分的または全介助が必要自力ではできないことが多い。衣服の着脱においても全介助、または部分的介助が必要
認知機能理解力の低下やBPSDとよばれる行動・心理症状(介護者の時間が取られてしまう行動)を伴うケースが増える理解力の低下やBPSDとよばれる行動・心理症状(介護者の時間が取られてしまう行動)が多く見られる

2. 要介護3で受けられるサービスや区分支給限度額

2-1. 要介護3で受けられるサービス早見表

要介護3と認定された方が介護保険で利用できるサービス*8をご紹介します。

自宅に訪問してもらう・訪問介護(ホームヘルプ)・訪問入浴・訪問看護・訪問リハビリ・居宅療養管理指導・夜間対応型訪問介護・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
施設に通う・通所介護(デイサービス)・通所リハビリ(デイケア)・地域密着型通所介護(地域密着型デイサービス)・療養通所介護・認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
短期間の宿泊・短期入所生活介護(ショートステイ)・短期入所療養介護
訪問・通い・宿泊を組み合わせる・小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
施設への入居・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)・介護老人保健施設(老健)・介護療養型医療施設・特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム等)・介護医療院
地域密着型の小規模な施設など・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)・地域密着型特定施設入居者生活介護
福祉用具を使う・福祉用具貸与・特定福祉用具販売

※市区町村指定の事業者が地域住民に提供する地域密着型サービス

2-2. 区分支給限度額とは?要介護3の区分支給限度額の目安は27万480円

区分支給限度額とは、介護保険から給付される1ヶ月あたりの上限額です。区分支給限度額は「単位」で表され、サービスの種類や内容、居住地域によって1単位あたりの単価が変わります。目安として1単位あたり10円で計算すると、要介護3の区分支給限度額は27万480円*9です。

区分支給限度額は、要介護度ごとに認知症型、医療型などいくつかのタイプ(典型的なケース)を想定したうえで、それぞれに必要と考えられるサービスの組合せの利用例に応じて設定されています。

要介護2と比較すると、要介護3では区分支給限度額が7万円以上増額されていることからも、要介護3に必要な介護サービスは要介護2から大幅に増加することがわかります。

2-3. 福祉用具のレンタルや自宅の介護リフォーム補助金も活用しましょう

要介護3で利用できる福祉用具のレンタル対象品目*10をご紹介します。

要介護3で利用できる(保険給付対象内)・手すり・スロープ・歩行補助杖・歩行器・特殊寝台・特殊寝台付属品・床ずれ防止用具・車いす・車いす付属品・認知症老人徘徊感知器・体位変換器・移動用リフト

直接肌に触れるもので他人が使ったものを利用することに抵抗を感じる福祉用具は特定福祉用具に位置付けられており、購入費が支給されます(要介護度に関わらず、同一年度で10万円)。支給方法は、利用者が一度全額支払ったのちに介護保険から負担割合に応じて費用の7〜9割が支給される償還払いです。入浴や排泄に使用する用具など6品目*11が該当します。

在宅での介護には、自宅の住宅改修(介護リフォーム)もおすすめです。

介護保険の給付対象となる住宅改修*11・手すりの取付け・段差の解消・滑り防止および移動の円滑化などのための床材や通路面の材料の変更・引き戸などへの扉の取替え・洋式便器などへの便器の取替え・そのほか上記改修に伴い必要となる住宅改修

要介護度にかかわらず、原則20万円*11を上限として介護保険から負担割合に応じて費用の7~9割が支給されます。ただし、市区町村への事前申請が必要です。支給方法は原則、償還払いとなっていますが、受領委任払い(保険給付対象の1割分を利用者が支払い、9割分を市が事業者に支払う制度)を導入している市区町村もあります。詳しくはお住まいの自治体のホームページをご確認ください。

住宅改修について詳しくお知りになりたい方はこちらの記事をご覧ください。

3. どこで過ごす?要介護3の在宅介護や施設入居の選択肢について

3-1. 要介護3で一人暮らしをしている方は9%。同居での在宅介護や施設入居を視野にいれましょう

要介護3で一人暮らしは難しい?

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、要介護3で一人暮らしをしている方は、要介護者等のいる世帯のうち9%*12です。要介護3の方は身の回りの生活動作が自力では難しいことも多く、認知症がある方もいらっしゃいます。そのため、可能な限りご家族との同居を含め、なんらかの支援を受けながら在宅生活を送る体制を整えておいたり、施設への入居を検討しておいたりするとよいでしょう。

住み慣れた自宅で過ごしたいという方も多く、本人の強い希望がある場合は一人暮らしも不可能ではありません。実際に、1日2回の訪問介護や、1日型デイサービスなどを利用し、一人暮らしを続けてる方もいらっしゃいます。一人暮らしを希望する場合には、介護保険内・外のサービスやお住まいの地域の見守りサービスをできる限り組み込んだり、近隣の方の助けを借りられる体制を整えておいたりしましょう。

3-2. 要介護3で在宅介護を行う場合に利用したいサービス

内閣府の高齢社会白書によると、要介護3の同居している介護者による介護時間は、「必要なときに手をかす程度」が27.7%*13という一方で、「ほとんど終日」介護をしている方の割合も32.5%*13となっています。このことから、要介護3でも介護状態によって介護にかかる時間には大きく差があると言えます。

要介護3の方の利用が多い介護保険内サービス*14は、通所介護、訪問介護、居宅療養管理指導などです。サービス内容をかんたんにご紹介します。

介護保険内サービス名内容
通所介護(デイサービス)デイサービスセンターなどに通い、食事や入浴などの日常生活の支援や、生活機能向上のためのレクリエーション活動が日帰りで提供される。利用者の自宅から施設までの送迎も行う
訪問介護ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事・排泄・入浴などの介護(身体介護)や、掃除・洗濯・買い物・調理などの生活支援(生活援助)を行う。通院のための病院や自宅間の移送の乗り降りを介助(通院等乗降介助)することもある
居宅療養管理指導医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士または歯科衛生士などが、通院が困難な要介護者の自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行う

要介護3になると、介護の負担もだんだん増えてきますので、介護をされているご家族などの負担を軽減することも重要です。介護者の負担軽減や休息のためにショートステイを利用している方も多く、介護と上手に付き合っていくためにもショートステイをはじめとした介護保険内・外のサービスの活用をおすすめします。

介護保険内サービス名内容
ショートステイ(短期入所生活介護)介護老人福祉施設(特別養護老人ホームなど)に短期間宿泊し、食事や入浴などの介護サービスと機能訓練(リハビリ、レクリエーションなど)のサービスが提供される

介護保険外のサービス*15を一例をご紹介します。

サービス名内容
配食サービス昼食や夕食を届けてくれるサービス。配達に伴い、安否確認などを提供している事業者もある
家事代行掃除、料理、洗濯など幅広いサービスを提供している。水回りの設備や家電など、主に住まいの環境に関して相談・対応する事業者もある
付き添い・サポート趣味や娯楽のための付き添い・サポートを提供。冠婚葬祭などに付き添う場合もある
見守りサービス訪問や電話で定期的に様子を確認する室内の見守りサービスや、GPSなどを利用した認知症の方向けの屋外の見守りサービスなどがある

事業者が提供するサービスのほか、市区町村が独自に取り組むサービスなど、比較的費用を抑えて利用できるサービスもありますので、介護保険内のサービスと上手に組み合わせて利用してみてください。

3-3. 要介護3の方が入居できる施設

要介護3の方が入居できる介護施設をご紹介します。

種類名称特徴
介護保険施設介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム)常時介護が必要で、自宅での生活が困難な方向けの施設。介護やリハビリ、療養上の世話などを提供する。看取りへ対応しており、終の棲家にもなる
介護老人保健施設 (老健)在宅復帰を目指している方向けの施設。リハビリテーションや必要な医療、介護などを提供する
介護医療院長期にわたって療養が必要である方が対象。療養上の管理や看護、介護、リハビリテーションなど必要な医療と日常生活に必要なサービスを提供している
その他高齢者施設介護付き有料老人ホーム介護などのサービスが付いた居住施設。サービスはホームが提供する。施設によって価格の幅が広く、選択肢が多い
認知症対応型共同生活介護 (グループホーム)認知症の高齢者向けの共同生活住居。サービスはホームが提供する。
住宅型有料老人ホーム生活支援などのサービスが付いた居住住宅。介護が必要になった場合、別途外部の介護サービスを契約する。施設によって価格の幅が広く、選択肢が多い
サービス付き高齢者向け住宅見守りサービス(安否確認・生活相談)を受けられる高齢者単身・夫婦世帯が居住できる賃貸住宅。敷金・礼金はあるが、一時金は不要。介護サービスは別途契約する。施設よりも自由度が高く生活できるメリットがある。今は看取りまで対応するところも増えている
ケアハウス (軽費老人ホーム)身体機能の低下により、一人暮らしに不安のある方や家族の援助が困難な方向けの入居施設。介護サービスは別途契約する

要介護2との大きな違いは、要介護3から介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への入居が可能になることです。特別養護老人ホームは営利目的の施設ではないので、他の施設より価格が安く、比較的費用も抑えられます。介護も手厚いため人気が高く、入居の順番待ちが多くなる傾向にあります。原則は必要度の高い方が優先されるため、施設への入居を希望される場合は、他の介護型施設も検討することをおすすめします。

有料老人ホームなども選択肢に

介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は比較的すぐに入居が可能である場合も多く、要介護3の方はこれらの施設を選択している方もいます。

介護状態に応じて必要な介護サービスだけを契約する「住宅型」の施設であれば、費用を抑えられるというメリットがあります。「介護付型」の施設であれば、ホームが提供する手厚い介護を受けられるため、介護状態の重い方は介護付きの施設を選択するのもおすすめです。サービス付き高齢者向け住宅は、特別養護老人ホームの入居待ちとして一時的な住まいとして活用している方もいます。

住宅型施設は、本来ならば別途契約するサービスは自由に選べるのですが、事業所によっては自社のサービスを契約することを実質の入居条件としているところもあります。入居の際には、事前に介護サービスの利用の仕方についても確認するようにしましょう。

4. 要介護3の期間で将来的な介護を見据えることも大切

家族での話し合い

要介護3は、7段階ある要介護度(要支援含む)の介護状態が重い方から3番目に位置し、ひとつの節目とも捉えられています。この先、介護状態が進んだ場合を見据え、どのように過ごすかなど要介護者本人の意思をもとに、要介護3の間に将来のことをご家族で話し合っておくことが大切です。

厚生労働省では、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を健康寿命と定義しています。平均寿命と健康寿命の差の平均である10年が、おおよその介護期間になると考えられ、この期間には何らかのサポートが必要となります。しかし、これはあくまで平均であり、心身機能の状態によっても異なるため、介護期間の長さは誰にもわかりません。

要介護度が上がるにつれ、ご家族など介護者の精神面・肉体面・金銭面での負担は増えていきます。介護疲れを感じた場合は、無理をして一人で抱え込まずに、地域包括支援センターや担当ケアマネジャーに相談するようにしましょう。

5. ケアプラン例

5-1. 要介護3で一人暮らしの場合

【Aさん 89歳男性】

・生活環境

一人暮らし。デイサービスなど自宅以外のサービスは頑なに拒否をする。兄妹が交代で泊まり込みで本人の面倒を見てきたが、歩行が困難になってきていることで、少しずつ本人の死期を意識するようになった。

・心身の状態や性格

心不全の持病があり、在宅酸素療法を受けながら自宅での1人暮らしを続けている。口の中の極度の乾燥や汚れがあり、主治医より口腔ケアの実施を指導されている。本人は呼吸の苦しさを理由にして歯磨きもあまりしていない。

近頃は体力の低下による転倒も目立つようになり、トイレに行くだけでも息が切れるようになる。

・本人の希望

自分はどこにも行きたくない。

・家族の希望

家族だけの介護では支えきれなくなった。本人の気持ちを尊重して自宅で看ようと思っている。最終的には本人が望む通り自宅で看取ることを考えたい。

午前訪問介護訪問介護訪問介護訪問介護訪問介護家族による介護家族による介護
午後訪問介護訪問看護訪問介護居宅療養管理指導 (歯科)訪問看護
その他【福祉用具貸与】 電動ベッド、サイドレール、マットレス、歩行補助杖
【住宅改修】 手すり
【特定福祉用具販売】 ポータブルトイレ

5-2. 要介護3で家族と同居の場合

【Bさん 81歳女性】

・生活環境

介護保険を利用して購入した道具や住宅改修で設置した手すりを使い、今までは家での入浴を介助してきたが、限界を感じるようになった。

・心身の状態や性格

もともと社交的で面倒見がよく、誰からも好かれる性格。現在は、脳梗塞後遺症による左片麻痺で歩行が困難なため、車いすを利用している。また、アルツハイマー型認知症の診断も受けており、歩くことができないことも忘れてしまうため、歩き出そうとして立ち上がり転倒の危険もある。被害妄想もあり、長男の妻に対し「自分にだけご飯を出さない」「財布を隠された」などと訴えることが頻繁に見られている。

・本人の希望

これまで家で過ごしてきたので、今のところ施設に入所することは考えていない。人と話したり外出したりするのは好きなので、そういう所なら行ってみてもいい。

・家族の希望

本人は家にいたいと希望しているが、家族の介護にも限界がある。入所の順番が来るまでは家で介護するしかないので、負担を軽減するサービスを利用したい。 

午前通所介護通所介護家族による介護通所介護通所介護家族による介護家族による介護
午後
その他【福祉用具貸与】電動ベッド、サイドレール、立ち上がり支援バー、マットレス、車いす、玄関用スロープ
【特定福祉用具販売】ポータブルトイレ、シャワーチェア

5-3. 要介護3で保険外サービスを併用している場合

【Cさん 78歳男性】

リハビリの様子

・生活環境

経営者を引退した際に立派な家を建てた。引退して長男に事業承継をした後は、5歳年上の妻と2人で不自由ない生活を送っている。

・心身の状態や性格

長年、経営者として活躍。持病の糖尿病のため、1日1回のインスリン自己注射を打っているが、医師からカロリー制限の指示も出ている。クモ膜下出血の発症により、高次脳機能障害の後遺症と歩行障害がある。

・本人の希望

早く歩けるようになって家に戻りたい。

・家族の希望

本人の希望を叶えてあげたいとは思うが、もともと調理が得意ではない。ヘルパーさんに専門的な調理を頼むことはできないと聞いたので、食事のことが解決できれば自宅で過ごせるのではないかと思っている。 

午前通所リハビリ訪問看護通所リハビリ通所リハビリ
午後
その他【福祉用具貸与】
車いす、車いす用クッション、玄関用スロープ、敷居用スロープ
【介護保険外サービス】
・配食サービス:本人用(糖尿病食)・妻用(常食) 昼・夜各1食
・家事代行:庭の草刈り、除雪

5-4. 要介護3で施設入居の場合

  • 介護付き有料老人ホーム、一時金無し(一割負担、1単位の単価を10円として計算)
    • 施設費用 合計:29万4220円
      • 居住費・管理費:20万
      • 水道光熱費:2万2000円
      • 介護サービス費(利用者負担額):2万220円(674/日×30)
      • 食費(朝・昼・おやつ・夜):4万円
      • おむつ代:1万2000円
    • その他、医療費や薬代、追加するサービス等によっては別途個別に費用が発生します。
  • 特別養護老人ホーム 従来型個室*9(一割負担、1単位の単価を10円として計算)
    • 施設費用 合計:12万1010円
      • 居住費・管理費:2万5650円
      • 水道光熱費:2万2000円
      • 介護サービス費(利用者負担額):2万1360円(712/日×30)
      • 食費(朝・昼・おやつ・夜):4万円
      • おむつ代:1万2000円
    • その他、医療費や薬代、追加するサービス等によっては別途個別に費用が発生します。

参考文献

この記事を監修したのは

河北 美紀

介護認定審査会委員/株式会社アテンド代表取締役
2013年介護事業を運営する株式会社アテンド代表取締役就任。
8年間父の介護をした経験と、江戸川区介護認定審査会委員を務めた経験をもとに介護保険外サービス『冠婚葬祭付き添いサービス』を拡大。
母体のデイサービスは、2017年株式会社ツクイ(東証一部上場企業)主催の介護コンテスト横浜会場にて最優秀賞受賞。メディア実績は、厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイアモンド、シルバー新報、東京都「キャリアトライアル65」、経済界など複数。


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